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第 22 回(2019年)

入賞作品

学校賞

審査講評

入賞作品

最優秀賞

君が好きなロングヘアを切る日にはうるさいくらいセミが鳴いてた 大塚 響花 (福井県)

優秀賞

閉ぢていく景色の中で君だけがいつもしづかな月光だつた 島田 佳可 (熊本県)
ワイシャツの袖をまくりて草を刈るあなたを塩のように愛した 長谷川 美智子 (愛知県)
君はもうこの角部屋には来ないから首を振らない扇風機一つ 宮本 大乃心 (京都府)

秀逸

好きならば好きと言えてた学生の頃にはずっと「つづく」があった 中村 浩二 (島根県)
新しい薄手のコートで待ち合わせ君待つ時は少し寒いな 草柳 百萌 (神奈川県)
ばあちゃんが「これで初恋終わった」とじいちゃん天に召されてつぶやく。 山本 佳歩 (神奈川県)
君を待つ雨の強さに鳴る傘の音はいつもの五倍大きい 森 彩乃 (兵庫県)
頬杖をついた君見て頬杖をついて五限目家持の歌 鈴木 聖 (新潟県)
おとといの君の返事を待つ間フウセンカズラは膨らんでいく 栗田 岳 (新潟県)
最初から親子になっちゃだめなのかシングルマザーの君に問う夏 林 大作 (福井県)
自転車の荷台からみるこの世界君のにおいと春風田んぼ 紅林 はづき (愛知県)
踊り場にあなたとふたり未来とは窓の向こうにあるだけじゃない 高澤 純 (東京都)
スマホびとの群れに紛れて打ってみる「今帰ります愛しています」 朝山 ひでこ (神奈川県)

佳作

この雨が降り止むまでここにいて雨音交じりの本音を聞いて 花田 倫広 (岡山県)
触れるとは触れられること抱くとは抱かれること花と蜜蜂 吉田 光男 (埼玉県)
みそ汁は沸騰させないほうがよい恋と似ているわかってはいる 山田 奈都子 (三重県)
甘えてもいいよと両手広げ言う干支がおんなじ年下の彼 谷 徳子 (徳島県)
とりどりのおはじきのごと並べゆき二人揃つてお薬タイム 冨家 新子 (兵庫県)
帰国したきみがたしかにきみなこと肩甲骨でたしかめている 田尻 由希子 (三重県)
来年になったら消えるタピオカと私の恋はミルクティーの中 西川 咲耶 (山梨県)
恋のうた詠むぞと意気込む私見て生徒は笑う「宛て人知らず」と 木目田 美咲 (神奈川県)
手のひらに白い吐息をかける君さようならさえも白くにごった 山下 優衣 (長崎県)
君に似た仏さんの顔探してしまう紅葉散りゆく三十三間堂 佐藤 永 (兵庫県)
バスの揺れポニーテールも揺れるんだ三席後ろ君を見ていた 金子 優斗 (新潟県)
小説を読む人でした栞にはいつも檸檬の香りがしてた 酒井 拓夢 (静岡県)
だんだんと会わないことに慣れていく独りで歩くリュックの重さ 海老澤 陽子(茨城県)
横顔を盗まれている君はあの月が共犯だとは知らない 髙木 裕美 (東京都)
本当に二人しか居ないみたいだね初めて雪の降る音聞いた 森谷 友惟 (富山県)

入選

検索の結果じゃなくて今きみが思ったことを教えてほしい 岡田 美幸 (埼玉県)
ただ君の耳の形を誰よりも知っている人になれますように 隅木 瞳 (東京都)
ピッツァ食べ口を拭った紙ナプキン君の前では四角くたたむ 上山 エイジ (富山県)
本降りになるまで祭り笛を吹く君に焦がれた懐かしき森 北村 純一 (神奈川県)
死ぬきわに「ありがとう」とかゆめ言うなわたしは言うかもしれないけれど 丸野 幸子 (大阪府)
恋なんていつか終わると思ってた君の墓標の前に立つまで 三浦 雛 (京都府)
家族には聞こえぬように黒電話をかけた コードを引っ張り引っ張り 西田 百合子 (福井県)
ひとめぼれふっくら白い君が好き勘違いするな米の品種だ 小川 直昭 (京都府)
「いい人ね」言われるたびに諦めと乾く心が擦れて痛い 和久井 航 (北海道)
ファゴットよ甘い音しか出ないのか上手く吹けない君を想うと 井原 遼也 (鹿児島県)
午後五時半電車とともに揺れ動くあなたの影とわたしのこころ 荒井 結愛 (石川県)
湯気の無き珈琲すする西日の窓行き交う人に君を求めて 尾辻 菜々子 (鹿児島県)
必死だね金魚を狙う君の目は私はこいつに負けているのか 髙橋 侑里 (岩手県)
また君に会いたいなんて言えなくて短編小説一冊貸した 中出 和樹 (福井県)
風吹けば太陽の下に君がいて日向と同じ香りただよう 中野 未鈴 (大阪府)
走る君背中をつたう汗見えるシャッターを切る手が止まらない 宮脇 優姫 (福岡県)
試合後に面を外したその顔に取られちゃったよ恋の一本 原 咲優 (福岡県)
太陽の下ではにかむ君が打つホームランきっと告白の答え 大部 悦子 (福岡県)
「もう行こう」きれいな花の畑から君の視線を取り返したい 湯川 友明 (長野県)
君を思い寄り道してみた思い出の体育館裏草が生えてた 竹内 咲貴 (兵庫県)
右の手で私をうばっていくような借り物競争二人で走る 田邊 凜 (新潟県)
ベランダで煙草をふかす背を不意に抱きしめたくなる月はやはらか 山本 範子 (熊本県)
戦前の恋文挟む日記帳卒寿の母の旧仮名遣い 渡辺 廣之 (大阪府)
波白く新北風荒れる島の夜は炊き込み飯で君を迎える 浜田 ゆり子 (鹿児島県)
真剣な話をしたいと君が言い冬の夜空が呼吸を止めた 吉住 英里 (東京都)
レントゲンバスにあの子は並んでて何かを写し取られる真夏 野呂裕樹 (大阪府)
あの花が咲いたら告白すると決め迎える冬は何度目だろう 遠田 早紀 (埼玉県)
完結の未だ見えないわたくしの恋に舌だすアインシュタイン 瀬戸 内光 (山口県)
一枚になっても割れば二枚でしょえびせんべいはしあわせの色 南 有希乃 (北海道)
世界中すべてのことばで「好きだよ」を訳してくださいぜんぶききます 原野 美優 (神奈川県)

学校賞

最優秀学校賞

東京学館新潟高等学校

優秀学校賞

神奈川県立厚木東高等学校

学校奨励賞

福井県立武生商業高等学校

学校法人福岡雙葉学園福岡雙葉高等学校

兵庫県立兵庫高等学校

審査講評

2019年万葉恋の里本審査会