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第 11 回(2008年)

入賞作品

学校賞

入賞作品

最優秀賞

あなたからイルカの指環おくられて私の夏は予約されてる 麻倉 遥 (京都府)

優秀賞

あったかいココア一杯飲んでけよ雨に濡れてるブルージーンズ  柴崎 喜弘 (埼玉県)
芝原に座して花火を待ちいれば川の匂いとなりゆく君は 西岡 徳江 (アメリカ)
独り言ち「オトコゴコロ」と言ってみる舌かむレンアイ若葉のマーク 園 悠莉 (大阪府)

秀逸

またもとの静かな自分にもどるまで雨に濡れてる青きアジサイ ダンバー 悦子 (アメリカ)
繊細にキャベツをきざむ君の手を待ち続けてる空っぽの皿 高木 道子 (千葉県)
誕生日ざんざん降りのあとに虹空ごと切り抜き君にあげたい 阿久津 眞奈 (山梨県)
「年下じゃいけませんか」と問う君の腕の力よ夕立の中 碧川 まり (千葉県)
君の手はレンズのようにわが肩に春の微熱を集めはじめる 伯谷 都志惠 (大阪府)
割り切れないどうして僕は捨てられた四捨五入する君への想い 中川 ノア (北海道)
えりちゃんに渡してくれよこの手紙見るな破るな絶対落とすな 小山 剛 (東京都)
隠れてる音符を探す手のように私の髪を梳いてください 古賀 由美子 (佐賀県)
焼き上げたガトーショコラの香は甘く齧ればほろり君に会いたい 出倉 未来 (福井県)
まっすぐにアクセルを踏む8号線青あおあお!と君の家まで 加藤 啓子 (福井県)

佳作

制服のズボンの中で丸まった渡すつもりの君への手紙 稲葉 修也 (茨城県)
三年間欠席遅刻何も無し生徒指導無し恋人も無し 西川 和慶 (広島県)
君の背と同じくらいと気がついて寄り添ってみる向日葵の陰 岩田 和佳奈 (埼玉県)
喫茶「風」入って右の窓際の十九の<夏>を待ち伏せた席 仲村 一郎 (神奈川県)
みだれゆく黒髪もない構わないベリーショートが彼の好みだから 中村 安梨 (宮城県)
「義理チョコ」とふざけて渡すこの想い二月の痩せた月だけが知る 西森 奈々絵 (石川県)
人混みに君を探してジャンプすれば二人の弁当も飛び上がった朝 池谷 秀雄 (千葉県)
夕ぐれにヘッドライトをつけるごとためらいつつ今君に恋する 梅谷 拓宣 (静岡県)
手をからめ呼吸の判るその距離で眺めてる海金色の海 並里 美尚 (沖縄県)
君のむくリンゴの皮がとぎれたら二人の恋が終る気がした 阿部 淳耶 (新潟県)
聴こえてる?君が回したオルゴール錆びた私を動かしていた 阿部 佳苗 (新潟県)
白線を越えては駄目よ近すぎるチヨコレイトがポッケで溶けた 鈴木 茉莉 (静岡県)
きみのくれた缶コーヒーは熱すぎて友じゃつらいと想う冬晴 山田 聖規 (兵庫県)
多年草ばかり窓辺に飾りたり逝きしひとりをながく想えば クリシュナ智子 (アメリカ)
記念写真あなたに一歩近づけず虚しい右手ピースに変える 藤 かほる (熊本県)

入選

指先をむらさき色にそめながら巨峰のいくつ君にむきたり 旭 千代 (千葉県)
ポッコンとフルーツガムのふた外し君の心に春の陽こぼす 加藤 三知乎 (福岡県)
年上の君はいつでも論理的一点透視法の恋をする 中野 森 (東京都)
気にするな今来たところと君は言う氷の溶けたコーヒーひとつ 石丸 佳那 (兵庫県)
髪型が君に会えない時ばかりキマってしまう星に産まれた 清水 瑛伍 (東京都)
三度目の「あのね」の後の沈黙に心の中で頑張れと言う 林 さゆり (宮崎県)
仕事場に君いない日の脳細胞秋のひかりに融けてしまえり 石崎 幸子 (山形県)
風よけと君が笑って前に立つ信号待ちの一分が好き 甲木 千絵 (大阪府)
平行線交わるくらい遠くまで君と歩いて行くんだろうな 松本 小永子 (東京都)
太陽よ晴れろ晴れろとアパートのベランダに干す君のTシャツ 円谷 アンナ (秋田県)
明け方の朝日に乗って君んちに着地したいと思う日々です 利根川 凜 (北海道)
夏空へあなたに飛ばしたメッセージ虹をつたってあなたに届け 結城 彩花 (宮城県)
「五分でもいいから逢いに来てほしい」左脳にふるふる直流はしれり 堀口 岬 (石川県)
君のそば近付くほどに溶けてゆく私の心のイカロスの羽 野中 亜依 (福島県)
誕生日君からもらった白いペン描こう五線に弾む旋律(メロディー) 四 葉 (沖縄県)
繋ないだ手ギュッと握って「流れ星!」動体視力は君が勝ってる 上木 結 (北海道)
君に名を初めて呼ばれたその日から毎日増える私の特別 板橋 菜穂 (山口県)
雪の夜の幽かに門扉の軋みたり君かとストーブの火を太くする 高瀬 寿美江 (岐阜県)
沿線にうすべにの合歓あふれ咲きあなたの待ちゐる駅へ近づく 竹村 冨士子 (京都府)
コーヒーの砂糖とミルクの割合は貴方と私の愛の割合 谷口 明絵 (福井県)
製図の線引きつつ愛の隠れ線補助線こころで引いている春 犬山 天将 (長崎県)
手の中のビー玉に映る君の顔この坂道を転がしてみる 山田 絢野 (埼玉県)
心にはあなたを想う部屋があり古酒(クース)のごとき熟成を待つ 仲間 節子 (沖縄県)
あのお店その歩道橋このベンチ君と二人で街中制覇 赤間 さゆり (北海道)
セルリアンブルーの空が好きというあなたを想い窓磨く午後 加藤 ゆみ子 (神奈川県)
寒天のぷるぷる冷えるを待つ深夜まだ来ぬ電話に耳をすまして 野津 智子 (福岡県)
めいっぱい愛の言葉を浴びた夜バスタブの中で人魚が泳ぐ 樋口 美帆 (新潟県)
香ばしいキリマンジャロが包み込む第2土曜日君がいる朝 藤田 晴子 (愛媛県)
しゃくしゃくと落ち葉踏み分け歩く道あと一ミリが遠い君の手 竹村 礼代 (東京都)
数学の公式ですら出せませんわたしの中のきみの面積 西野 玲生 (福井県)

学校賞

最優秀学校賞

常盤木学園高等学校

優秀学校賞

広島県立総合技術高等学校

学校奨励賞

東京学館新潟高等学校

福井県立武生商業高等学校

埼玉県立久喜北陽高等学校